●中国語試験と華語中心への入学
この試験は、入試に合格した特定の学科の留学生に課される中国語能力試験である。受験費は600元、試験時間は午前9時半から2時間であった。受験料の他に、大学院の入学通知書と証明用の写真を持参する必要がある。
試験科目は、確か文法、読み取り、聴力、会話に分かれていたような気がする。文法や読み取りは何とか分かったが、聴力と会話は完敗であった。会話は質問を聞いて、答えをテープに録音するのだが、私の答えはすべて「対不起・・・聴不憧・・・」と言うのが精一杯の、無残な結果に終わってしまった。
この試験の結果が60点以上の学生は語学中心での中国語研修が免除される。50点から59点の学生は、語学中心で2学期(半年)の授業へ出席することが義務付けられる。50点以下の学生は1年間の語学研修が義務となる。これらの学生は各学期70点以上の成績を取り、語学中心を卒業することが課程の修了要件になる。また、もちろん語学中心の授業は大学院の学費とは別に自費で受ける必要がある。私はもちろん・・・1年間の語学研修が決定した。
●入寮手続き
政治大学の留学生は、1年目に限り、大学の寮に優先的に部屋を確保してもらえる。(寮生活については別項目参照のこと。)2005年度新入生(院生)の入寮期間は9月3日からであったが、8月15日の語学試験にあわせて渡台してしまったので、何とか前倒しで寮に住めないか、交渉してみた。後から分かったことであるが、短期の語学研修などでも寮に住んでいる学生がいるので、日本から事前に問い合わせていれば、もしかしたらよりスムーズに部屋を割り当ててもらえたかもしれない。
寮の割り当てを統括しているのは生活組であり、もしも交渉するならばここを窓口にする必要がある。交渉の結果、9月3日までは修士課程用の部屋に住まわせてもらい、その後引っ越すことになった。まだ入学手続きが終わっておらず学生証がなかったので、料金を日割りで先に払い、臨時のカードを発行してもらった。
寮は学生証がキー代わりになっている。9月3日以降は、あらかじめ決まっている部屋に入寮できた。しかし、前の住人が出て行かないと寮に入れないので、もしも入寮日になっても前の住人が住んでいる、または荷物がある場合は、寮母さんや生活組に相談して、連絡を取る必要がある。寮費は学費と一緒に支払う。
●大学院入学手続き
留学生は大学内の国際交流センターで入学手続きを行う。この場合も入学通知書と証明書の写真を国際センターへ持参し、簡単な書類に連絡先などを記入し、学費の振込用紙を受け取る。学費は大学内の「註冊組」という別のセクションで、現金にて支払う。台湾の大学は、学費を支払うことで毎学期の登録が完了するようである。
この時、実際には必要ではないが、各学科の事務室へも顔を出しておいた方がよいと思う。これ以後、実際の大学生活の中で、国際交流センターと同様、各学科の事務室へは非常にお世話になるからである。各学科でも留学生については把握し、多少心配しているので、顔を出して、事務を統括している人に挨拶をしておくと、後々心強い。2006年度第一学期に支払った学費は以下の通り。
学費・雑費:12,300元、寮費:9,500元、寮冷房費:900元、平安保険費:130元、留学生保健費:2,000元、留学生健保費:1,208元、施設費:624元
→合計:26,662元
※ここで払う学費は基数であり、授業履修が確定した後に1単位あたり1,500元の学分(単位)費を支払う必要がある。
●居留証
居留証は入国後、あまり日数が経過しないうち(15日以内)に、台北市政府の「内政部入出国及移民署(MRT西門または小南門)へ行って申請する。第一回の発行には4-5日ほどの時間がかかる。この時に必要なものは、ビザが添付されたパスポート、大学の入学許可証(または学生証)、証明用写真で、現地で申請用の書類を書く必要がある。
入出国及移民署は入り口を入って右手に、外国人も相談できる窓口があるので、分からないことは先にそこで尋ねたほうがよい。ちなみに、私は発行された居留証の名前が間違っており、しかもそのことに後で気付き、大変だったので、間違いがないか、その場でしっかり確認することが重要である。
●全民健康保険
これは日本で言う「保険証」で、これがあれば台湾の人と同じような価格で医療を受けることができる。健康保険の申請は、台湾で暮らし始めて4ヶ月以上経過すると義務付けられる。実は、正規留学生の場合、月々の保健は学費と一緒に納めることになっているので、国際交流センターで所定の用紙をもらい、申請するか、パスポートと学生証を持参し、自分で健康保険局へ行って申請する。いずれの場合も証明写真が必要である。
●携帯電話
台湾では、まず携帯電話本体を買い、その電話を持って携帯会社へ行き、契約するのが普通のようである。日本のように、携帯会社によって本体が決まることはない。本体は街中の至るところで売っていて、値段や機能もピンキリである。携帯会社は、中華電信、遠伝電信、台湾大哥大などが大手のようだ。
あとはプリペイドカード式にして、カードをその都度買い足すこともできるが、値段は割高のようである。しかし、普通の携帯会社と外国人が契約する場合は必ず台湾人の保証人を立て、その保証人と一緒に契約しに行く必要がある。通話料の支払いについては、私は毎月明細を郵送してもらい、コンビニで支払っている。
●銀行口座
奨学金振込みのために大学から指定されていたので、私は第一銀行で口座を開設した。第一銀行の場合、大学構内の窓口で手続きをすれば、係のおばちゃんも手続きに慣れているし、便利である。口座の開設には、パスポート、学生証、印鑑と口座開設の書類が必要である。手続き後、1-2日で口座が開設され、通帳とキャッシュカードがもらえる。このキャッシュカードにはあらかじめシーラスの機能が付いているので、日本からでもお金を引き出すことが可能なようだ。
●日本との通信・郵便
携帯電話の場合、【002や007など国際電話サービス番号】の後に【国番号(81)】、【頭の0を取った相手番号】で日本へつながる。料金は1分13元くらい。後は、国際電話カードという手があるが、私は専らSkypeを使っている。台湾の友達とおしゃべりをする場合はMSNを使うことが多い。
郵便は日本国内とあまり変わらない。EMSを使えば、3-4日で大抵のものが届くし、航空便でも1週間程度である。それでも、本など重いものは時間に余裕を持って、船便で送った方が安い。台湾→日本の場合の価格は、大体以下の通り。
EMS:500グラムまで450元、1キロまで530元、2キロまで690元
航空便:はじめの500グラム・・・425元、その後500グラムごとに55元加算
船便:はじめの1キロ…400元、その後1キロごとに30元加算